東京都(豊洲市場協会共催)は1月27日、市場内講堂で「豊洲市場労働災害防止・労務管理講習会」を開催しました。市場内事故の防止や働き方改革への対応など、関心が高いこともあり昨年に続き100人を超える場内事業者が参加。亀戸労働基準監督署から監督官らが来場し、残業や休日出勤する際の条件となる36協定の届け出方法、ターレ(構内運搬車)の走行に作業計画が必要な点などを説明しました。

 

 労務管理では時間外労働の上限規制、年次有給休暇の取得、同一労働・同一賃金などの改正法の適用が順次始まっていることを説明。監督官は「36協定を提出しないと時間外労働、休日出勤はできない。新様式で毎年出すことになっている。前提として適切に始業、終業の時間管理ができていること」としました。不安な方には現在無料相談できる「東京働き方改革推進支援センター」や、厚生労働省の事業者のための労務管理・安全衛生管理診断サイト「スタートアップ労働条件」(https://www.startup-roudou.mhlw.go.jp/)を紹介。亀戸労働基準監督署でも対応してもらえるとのことでした。

 

 労働災害防止では、豊洲市場内でのターレ事故、その他災害事例をリストアップし、対応策などを紹介しました。ターレ事故ではエレベーターやロールスクリーンに関連した事故が多いことを指摘。一方、その他災害でははしごからの落下が目立つとしました。

 

 ターレについて監督官は「フォークリフトと同様に作業計画が必要。また、ターレから離れる場合、エンジンを切ってブレーキをかける事が義務付けられている」などと説明しました。

 

 労災防止対策では、

  • 1、本質的対策…危険作業の見直し等
  • 2、工学的対策…設備改善等
  • 3、管理的対策…教育訓練・作業管理等
  • 4、個人用保護使用(保護具等のこと)

といった対策手順を紹介しました。また、「Safe Work」推進などについても、ロゴマーク活用を呼びかけました。

ロゴマークは亀戸労働基準監督署のサイト

https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/news_topics/kantokusho_oshirase/kameido/kameido.html

からダウンロードでき、企業名等を入れて、労働災害防止に役立てることができます。